小5・6年生の日常生活と学習

部活動と勉強の両立、高学年の時間管理術

小学校高学年になると、習い事などが増える子も多くなります。スポーツや文化活動に熱中する一方で、学習内容も難しくなるこの時期、時間管理のスキルが非常に重要になってきます。

効果的な時間管理のためには、まず週間スケジュールを作成することから始めましょう。習い事の日と時間、宿題や予習・復習に必要な時間、そして十分な休息時間を視覚化することで、子どもも親も一日の流れが把握しやすくなります。

特に帰宅後の「ゴールデンタイム」をいかに活用するかがポイントです。疲れが出る前の帰宅直後30分〜1時間は、集中力が比較的高い状態です。この時間に難しい課題や暗記学習に取り組むよう習慣づけると効率的です。

また、土日を上手に活用することも重要です。平日できなかった学習内容をまとめて行う「まとめ学習の日」として位置づけると、バランスのとれた生活習慣が身につきます。


思春期の始まりと生活リズムの変化、学習効率を上げる生活習慣

小5・6年生は思春期の入り口に立つ時期であり、体の成長とともに睡眠パターンにも変化が見られます。多くの子どもが夜更かし傾向になりますが、この時期こそ規則正しい生活習慣が学習効率を左右します。

脳の発達と記憶の定着には十分な睡眠(9〜10時間)が不可欠です。特に深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間帯に、日中学んだ内容が長期記憶に変換されるため、寝不足は学習効果を大きく減少させます。

夜10時までに就寝し、朝6〜7時に起床するリズムを維持できるよう、家族全体で生活習慣を見直すことが大切です。また、就寝前のスマートフォンやタブレット使用はブルーライトの影響で睡眠の質を下げるため、寝る1時間前にはデジタル機器から離れる「デジタルサンセット」を実践しましょう。

規則正しい食事も集中力維持に欠かせません。特に朝食をしっかり摂ることで、午前中の学習効率が大きく向上します。


デジタル機器との付き合い方、高学年のルール作りと自己管理

小5・6年生になると、学習や調べ物でもデジタル機器を使う機会が増えてきます。同時に、友人とのコミュニケーションツールやゲームなどへの関心も高まる時期です。

この時期のデジタル機器との関わり方は、中学・高校での使い方の基礎になります。「何時から何時まで」という時間制限だけでなく、「何の目的で使うのか」というルールを子ども自身が考え、管理する習慣づけが重要です。

具体的には、以下のようなルール作りを子どもと一緒に行いましょう:

●学習用と娯楽用の時間を明確に分ける

 ・1日のスクリーンタイムの上限を決める(目安は1〜2時間)

 ・宿題や家の手伝いなど、やるべきことを終えてから使用する

 ・使用場所は家族がいるリビングなど、見える場所に限定する

ルールを子どもと一緒に作ることで、単なる制限ではなく「自己管理」のスキルを身につける機会になります。

友人関係の変化に伴うストレスと学習意欲の関係

小5・6年生になると、友人関係がより複雑になり、集団内での立ち位置や人間関係のトラブルが学習意欲に影響することが少なくありません。

この時期、グループ内での序列や役割が意識され始め、「自分はどう見られているか」という自意識が急速に高まります。そのため、些細なトラブルやすれ違いが大きなストレスとなり、集中力の低下や学習意欲の減退につながることがあります。

子どもが学校での出来事を話し始めたときは、すぐに解決策を提示するのではなく、まずは共感的に話を聞くことが大切です。「それは辛かったね」「どうしたいと思っている?」など、子どもの感情に寄り添いながら、自分で考える力を育むサポートをしましょう。

また、家庭が安心できる場所であることを実感できると、友人関係のストレスがあっても心の回復力(レジリエンス)が高まります。学校以外の居場所や趣味も大切にし、「友人関係=自分のすべて」という状況を避けることも重要です。

高学年の『疲れ』と『集中力低下』への対応と学習環境の見直し

小5・6年生は、学習内容の高度化、習い事の多様化、思春期特有の心身の変化など、様々な要因から疲れやすく、集中力が続かないことがあります。

まず、子どもの「疲れ」のサインを見逃さないようにしましょう。イライラしやすくなる、食欲の変化、睡眠の質の低下、頭痛や腹痛などの身体症状が現れることがあります。無理に勉強を続けさせるのではなく、適切な休息と気分転換が必要です。

集中力を高める学習環境の工夫としては:

25分勉強、5分休憩のポモドーロ・テクニックの活用

スマートフォンなど気が散る物を視界の外に置く

適度な温度(20〜22度)と明るさの確保

軽い運動や深呼吸で脳に酸素を送る

また、勉強する場所を「リビング学習」と「個室学習」を目的に応じて使い分けることも効果的です。暗記や基礎固めはリビングで親の目があるほうが集中できる子どもも多い一方、じっくり考える問題や創造的な課題は静かな環境が適している場合もあります。

子どもの性格や学習スタイルに合わせて、最適な環境を一緒に探していきましょう。


明日は「小5・6年生の成長と将来に向けて」についてお届けします。お楽しみに!


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