ディスレクシアの子の自信を育む声かけと将来への希望
【金曜日】成長サポート編
ディスレクシアの子の自信を育む声かけと将来への希望
「この子の将来は大丈夫なのかしら...」
「学習面での困難がずっと続くのかしら...」
多くの保護者が抱えるこのような不安。でも実は、ディスレクシアの特性を持つ人の中には、様々な分野で活躍している方がたくさんいらっしゃいます。
スティーブン・スピルバーグ監督、リチャード・ブランソン氏(ヴァージングループ創設者)、アガサ・クリスティなど、世界的に有名な方々もディスレクシアの特性を持っていたと言われています。
大切なのは、今この瞬間から、お子さんの自信を育み、可能性を信じて支援することです。
「できたこと」を見つける天才になる!ポジティブ評価法
多くの保護者は「できないこと」に目が向きがちです。でも、お子さんの自信を育むには「できたこと」を見つける視点が不可欠です。
小さな成長を見逃さない技術
1. 比較対象を変える
❌「○○ちゃんは読めるのに...」
⭕「昨日より今日の方が落ち着いて読めたね」
2. 過程を評価する
❌「間違いが多いなあ」
⭕「最後まで頑張って取り組めたね」
3. 努力を具体的に褒める
❌「頑張ったね」(抽象的)
⭕「分からない漢字を辞書で調べて書けたね」(具体的)
4. 独自の成長基準を作る
・「宿題開始時間記録」(準備が早くなった!)
・「集中時間記録」(5分長く集中できた!)
・「質問回数記録」(自分から質問できた!)
日常の中での実践例
朝の準備:「忘れ物チェックができたね」
宿題時間:「途中で投げ出さずに続けられたね」
音読:「感情を込めて読めたね」
友達関係:「困っているお友達を助けてあげたね」
「できたことノート」の作り方
毎日寝る前に、親子で「今日できたこと」を3つずつ書きます。最初は小さなことでも構いません。「朝、自分で起きられた」「給食を残さず食べた」「友だちと仲良く遊べた」など、どんなことでも記録しましょう。
失敗を恐れない子に育てる「チャレンジ精神」の伸ばし方
ディスレクシアのお子さんは、学習面での失敗体験が多くなりがちです。失敗に対する考え方を変えることで、チャレンジ精神を育みましょう。
「成長マインドセット」の育て方
1. 失敗を学習の機会として捉える
❌「また間違えちゃった...」
⭕「この間違いで新しいことが分かったね!」
2. 「まだ」という言葉の魔法
❌「僕には無理」
⭕「まだできないだけ」
3. 脳の可能性を伝える
「君の脳は今も成長しているんだよ。練習すればもっと上手になるよ」
具体的な実践方法
・挑戦記録ノート
・今日挑戦したこと
・うまくいったこと
・次に試してみたいこと
失敗コレクション
失敗した経験を「宝物」として記録し、そこから学んだことを書き留めます。「失敗は成功のもと」を実感できるようになります。
小さな目標設定
「明日は1分早く宿題を始める」
「新しい漢字を1つ覚える」
「音読で詰まっても最後まで読む」
エジソンの話を共有
「エジソンは電球を発明するまでに1万回失敗したけど、『1万通りのうまくいかない方法を発見した』と言ったんだって。君も同じだよ」
将来の職業選択が広がる!ディスレクシアの子の隠れた才能発見法
ディスレクシアの方が活躍している職業は実に多様です。お子さんの隠れた才能を見つけて伸ばしましょう。
ディスレクシアの方に多い才能
1. 視覚・空間能力
・建築家、デザイナー、画家
・エンジニア、プログラマー
・写真家、映像クリエイター
・パイロット、外科医
2. 創造性・発想力
・起業家、発明家
・作家、脚本家
・音楽家、アーティスト
・ゲームクリエイター
3. コミュニケーション能力
・カウンセラー、教師
・営業、接客業
・通訳、翻訳者(音声ベース)
・俳優、声優
4. 問題解決能力
・研究者、科学者
・コンサルタント
・医師、看護師
・弁護士
才能発見のための観察ポイント
・どんな遊びに夢中になるか(ブロック、絵描き、音楽など)
・どんな質問をよくするか(「なぜ?」「どうして?」の内容)
・どんな作品を作りたがるか(工作、絵、歌など)
・友達とどんな遊びをリードするか
・どんな本や動画に興味を示すか
才能を伸ばす環境作り
・体験の機会を増やす
・美術館、科学館、博物館での体験
・様々な習い事の体験レッスン
・職業体験イベントへの参加
・地域のワークショップへの参加
専門家との出会い
・その分野で活躍する人の話を聞く機会
・メンター的な存在を見つける
・同じ興味を持つ仲間との交流
「この子で良かった」と心から思える親子関係の築き方
最後に、最も大切なことをお伝えします。それは、お子さんをありのままで愛し、受け入れることです。
無条件の愛を伝える言葉
〇毎日伝えたい言葉
「あなたがいてくれて幸せ」
「あなたはかけがえのない存在」
「あなたらしさが大好き」
「生まれてきてくれてありがとう」
〇困難な時に伝える言葉
「一緒に頑張ろう」
「あなたは一人じゃない」
「お母さん(お父さん)はあなたの味方」
「どんな時もあなたを愛している」
親子の特別な時間を作る
〇1対1の時間
兄弟姉妹がいる場合も、その子だけのための時間を作ります。何をするかは子どもに選んでもらいましょう。
〇共通の趣味
お子さんの興味のあることを一緒に楽しみます。親が詳しくなくても、一緒に学ぶ姿勢が大切です。
〇思い出作り
学習の困難さとは関係のない、楽しい思い出をたくさん作りましょう。旅行、お祭り、季節の行事など。
親自身のケア
〇完璧を求めない
「良い親でいなければ」というプレッシャーを手放しましょう。時には疲れることも、イライラすることも人間として自然です。
〇サポートを求める
一人で抱え込まず、家族、友人、専門家の助けを求めることは恥ずかしいことではありません。
〇自分の時間も大切に
親自身がリフレッシュする時間も必要です。心の余裕があってこそ、子どもに寄り添えます。
〇将来への希望を持つ
ディスレクシアは「困難」ではなく「違い」です。その違いが、将来大きな強みになることも少なくありません。
重要なのは:
・学習方法を工夫すること
・自信を失わないよう支援すること
・得意分野を見つけて伸ばすこと
・無条件の愛で支えること
お子さんの未来は無限大です。今日から、その可能性を信じて、一歩ずつ歩んでいきましょう。
今日から試せる3つのアクション
1.「できたことノート」を開始(親子で毎日3つずつ記録)
2.お子さんの興味・関心を観察(才能の芽を見つける)
3.無条件の愛を言葉で表現(「あなたがいてくれて幸せ」を伝える)
5日間を振り返って
月曜日から金曜日まで、ディスレクシアの可能性があるお子さんへの支援について様々な角度からお話ししました。
大切なポイントをもう一度
早期発見と理解(月曜日)
学びやすい環境づくり(火曜日)
効果的な学習方法(水曜日)
学校との連携(木曜日)
自信と希望の育成(金曜日)
すべてを一度に実践する必要はありません。お子さんのペースに合わせて、できることから始めてください。
何より大切なのは、お子さんがありのままの自分を大切にし、自信を持って成長していけることです。保護者の皆さんの愛情と理解が、お子さんの一番の支えになります。
あなたのお子さんは、必ず輝く未来を築けます。
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