学校の先生との上手な連携で子どもの可能性を最大化する方法

【木曜日】コミュニケーション編
学校の先生との上手な連携で子どもの可能性を最大化する方法

「先生に相談したいけど、モンスターペアレントと思われないかしら...」

「うちの子だけ特別扱いしてもらうのは申し訳ない...」

このような不安を抱える保護者の方は少なくありません。でも、適切な方法で相談すれば、先生方も協力的に対応してくださることがほとんどです。

実際に、適切な連携により、お子さんの学校生活が大きく改善した事例をたくさん見てきました。また、代表の野村は長年学校現場の「中の人」だったので多くのノウハウを持っています。

担任の先生に理解してもらうための効果的な相談の仕方

相談のベストタイミング

・学期始めの個人面談

・授業参観の後

・連絡帳での事前アポイント

・相談時の準備

具体的な困り事例をリスト化

・「音読で行を飛ばしてしまう」

・「漢字テストの点数が極端に低い」

・「宿題に2時間以上かかっている」

家庭での対応策を整理

・「読み聞かせは集中して聞ける」

・「計算は得意で算数のテストは良い点を取る」

・「絵を描くことや工作が好き」

質問事項を明確に

・「授業中の様子はいかがですか？」

・「クラスでの友人関係に問題はありませんか？」

・「どのような支援が可能でしょうか？」

相談時の伝え方のコツ

・感謝の気持ちから始める

・「いつもお世話になっています。○○のことで相談があります」

・子どもの困り感を中心に話す

・「本人も頑張っているのですが...」

・「このような特徴があるようで...」

協力をお願いする姿勢

・「何かできることがあれば教えてください」

・「家庭でも頑張りますので...」

「特別扱いではなく合理的配慮」を求める適切な伝え方

合理的配慮とは？

障害のある人が、他の人と平等に学習・生活できるように、必要な変更や調整を行うことです。特別扱いではなく、公平な機会を保障するためのものです。

具体的な配慮例と伝え方

1. テスト時間の延長

❌「テストの時間を長くしてください」

⭕「読字に時間がかかるため、内容理解の時間が不足してしまいます。時間延長は可能でしょうか」

2. 音読の代替評価

❌「音読をさせないでください」

⭕「音読は苦手ですが、内容理解はできています。読解力の評価方法を工夫していただけますか」

3. 板書の配慮

❌「ノートを取らせないでください」

⭕「板書を写すのに時間がかかり、説明を聞き逃してしまいます。重要な部分のプリント配布は可能でしょうか」

4. 漢字学習の工夫

❌「漢字テストを受けさせないでください」

⭕「漢字の読みは理解していますが、書字が困難です。読みで評価していただくことは可能でしょうか」

通級指導教室や支援級への移行を検討するタイミング

通級指導教室とは？

普通学級に在籍しながら、週に数時間、個別の指導を受けられる制度です。

１．検討するサイン

・学習の遅れが目立ってきた

・自信を失い始めている

・友人関係に影響が出始めている

・担任の先生から提案があった

２．相談の進め方

・担任の先生との面談

・現在の状況と今後の見通しを相談

・特別支援コーディネーターとの面談

・学校の支援体制について詳しく聞く

３．見学・体験

・実際の指導の様子を見学

・専門機関での相談

・教育センターや発達支援センターでの相談

４．移行時の心構え

・「特別」ではなく「個性に合った学習環境」

・子どもの自尊心を大切にする

・段階的な移行を検討する

同じ悩みを持つ保護者とのネットワーク作りのコツ

情報収集の方法

・学校内での情報収集

・PTA活動への参加

・保護者会での情報交換

・特別支援教育の勉強会への参加

・地域のネットワーク

・自治体の発達支援センター

・親の会・サークル

・図書館の講座やイベント

・オンラインでの情報収集

・SNSのコミュニティ（信頼できる情報源を選ぶ）

・専門団体のウェブサイト

・オンライン勉強会への参加

ネットワーク作りの注意点

・個人情報の管理に注意

・情報の信頼性を確認

・比較で落ち込まない（子どもはそれぞれ違います）

・ポジティブな情報交換を心がける

具体的な活動例

・月1回の茶話会

・情報交換のLINEグループ

・専門家を招いた勉強会の開催

・子ども同士の交流イベント

今日から試せる3つのアクション

１．担任の先生への相談準備（困り事例と質問事項をリストアップ）

２．地域の支援情報収集（自治体のウェブサイトや広報をチェック）

３．保護者同士の情報交換（同じクラスの保護者との関係作り）

明日は最終回です。お子さんの自信を育み、将来への希望を持てるような関わり方についてお話しします。

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