『うちの子に合う研究テーマが見つからない...』子どもの興味を引き出す質問術
テーマ選びで失敗する3つのパターン
昨日の続きとして、今日はテーマ選びについてお話しします。まず、よくある失敗パターンを見てみましょう。
失敗パターン1:大人が勝手に決めてしまう
「今年は環境問題について調べなさい」「植物の観察にしましょう」
子どもの興味を無視して大人が決めてしまうと、最後まで続けるのが困難になります。
失敗パターン2:「簡単そう」だけで選んでしまう
「これなら短時間でできそう」という理由だけで選ぶと、子どもの好奇心が刺激されず、つまらない研究になってしまいます。
失敗パターン3:「他の子と同じはダメ」と思いすぎる
オリジナリティを求めすぎて、難しすぎるテーマを選んでしまうケースです。
大切なのは、お子さんが本当に「知りたい」と思えるテーマを見つけることです。
子どもの「好き」を発見する魔法の質問集
では、どうやってお子さんの興味を引き出せばよいのでしょうか?効果的な質問をご紹介します。
日常の疑問を引き出す質問
「最近、『なんでだろう?』って思ったことある?」
「いつも使っているもので、仕組みが気になるものはない?」
「『これって本当?』って疑問に思ったことは?」
好きなものから広げる質問
「○○(好きなもの)について、もっと知りたいことはある?」
「○○を使って、何か作ってみたいものはある?」
「○○の秘密を調べてみたくない?」
比較・実験への興味を引き出す質問
「AとB、どっちが○○だと思う?確かめてみたくない?」
「もし○○を変えたら、どうなると思う?」
「○○の一番○○なものを見つけてみない?」
実際の会話例をご紹介します。
【成功例】
母:「そういえば、いつも氷を早く溶かしたい時、どうしてる?」
子:「お湯をかける!」
母:「他にも方法があるかな?どの方法が一番早いと思う?」
子:「塩をかけるのはどう?あ、そういえば雪国では道路に塩まくよね」
母:「面白い!じゃあ、色々な方法で氷を溶かして、どれが一番早いか実験してみない?」
このように、日常の何気ない会話から研究テーマが生まれることが多いのです。
「簡単すぎる?」「難しすぎる?」適切なレベルの見極め方
テーマが決まったら、レベルが適切かどうか確認しましょう。
ちょうど良いレベルの目安
・子ども一人でも理解できる内容が7割程度
・新しく学ぶことが3割程度
・1〜2週間で完成できる分量
・家庭にある材料や図書館で調べられる範囲
簡単すぎるサイン
・30分で終わってしまう
・調べることがほとんどない
・実験や観察の要素がない
難しすぎるサイン
・専門知識が必要すぎる
・高価な材料や器具が必要
・大人でも理解が困難
・安全面に不安がある
もし難しすぎる場合は、「一部分に絞る」「身近な例で置き換える」などの工夫で調整しましょう。
身近なものから始める研究テーマ発見法
「特別なことをしなければ」と思いがちですが、実は身近なものほど面白い研究テーマになります。
キッチンにあるもの
・塩と砂糖の結晶の違い
・野菜の成長観察
・調味料の組み合わせ実験
お風呂・洗面所にあるもの
・シャンプーとボディソープの泡の違い
・水の表面張力実験
・鏡の曇り方研究
文房具
・ペンの インクの色分離実験
・紙の種類による強度比較
・消しゴムの素材と消し心地の関係
外で見つけられるもの
・近所の昆虫観察
・天気と雲の形の関係
・植物の成長と日当たりの関係
図書館やインターネットを使った情報収集のコツ
テーマが決まったら、まずは基礎知識を調べましょう。
図書館での調べ方
・児童書コーナーの科学本から始める
・図鑑で基本的な情報を確認
・司書さんに相談してみる
・新聞の科学欄もチェック
インターネットでの調べ方
・信頼できるサイトを選ぶ(教育機関、博物館など)
・複数のサイトで情報を確認
・子ども向けの科学サイトを活用
・動画も参考にする
◇注意点
・コピー&ペーストは避ける
・必ず複数の情報源で確認
・分からない言葉は調べる
・参考にした本やサイトは記録しておく
明日は、研究を最後まで続けるための進め方のコツをお伝えします。今夜、お子さんと一緒に「最近気になること」について話してみてください。きっと素敵なテーマが見つかるはずです。
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