『もう学校始まるのに、まだ夜更かし...』お盆休み明けの生活リズム乱れの正体とは
お盆休みに起こりがちな生活パターンの変化
「うちの子、お盆休みに入ってから夜中まで起きてて、朝はお昼近くまで寝てるんです...」
塾を経営して15年、お盆明けのこの時期になると、必ずと言っていいほど保護者の方からこんなご相談をいただきます。
でも、これって本当に「うちの子だけ」なのでしょうか?
実は、お盆休みの生活リズムの乱れは、ほとんどの家庭で起こる自然な現象なんです。帰省で環境が変わったり、親戚の集まりで夜遅くまで起きていたり、普段とは違う特別な時間を過ごすのですから、生活パターンが変わるのは当たり前のことです。
大人だって、お盆休み中は「明日は仕事がないから...」と夜更かししてしまいますよね。子どもたちも同じです。むしろ、子どもの方が環境の変化に敏感で、影響を受けやすいのかもしれません。
「夜型」になってしまった子どもたちの実態
お盆休み中によく見られるのが、こんなパターンです。
8月上旬: 夜11時就寝 → 朝7時起床
8月中旬: 夜12時就寝 → 朝8時起床
お盆明け: 夜1時就寝 → 朝10時起床
たった2週間で、3時間も生活時間がずれてしまうことも珍しくありません。
「どうしてこんなに簡単にずれてしまうの?」と思われるかもしれませんが、実は人間の体内時計は、放っておくと25時間周期になると言われています。つまり、意識して調整しないと、自然に夜型にシフトしてしまうのが人間の性質なのです。
お盆休み中は、学校という「強制的な朝のスケジュール」がなくなるため、この体内時計の性質がそのまま現れてしまうのです。
保護者が見落としがちな「隠れた疲れ」のサイン
「夜更かしして朝遅く起きるなら、睡眠時間は確保できてるから大丈夫かな?」
そう思われる保護者の方も多いのですが、実は見落としがちな問題があります。
お盆休み中の子どもたちは、普段とは違う環境や人間関係の中で、思っている以上にエネルギーを消耗しています。親戚との交流、いつもと違う場所での生活、移動の疲れ...これらは表面的には楽しい思い出でも、心身には確実に負担をかけています。
さらに、夜型の生活は睡眠の質を下げてしまいます。深い眠りに入るためには体温が下がる必要がありますが、夜遅い時間はまだ体温が高いままのため、ぐっすり眠れていない可能性があるのです。
実際に、お盆明けの子どもたちを見ていると、「睡眠時間は確保されているのに、なんだかぼーっとしている」「集中力が続かない」「イライラしやすい」といった様子が見られることがあります。
生活リズムの乱れが学習面に与える本当の影響
「まだ夏休みだから、少しくらい生活リズムが乱れても大丈夫でしょ?」
でも、実は生活リズムの乱れは、思っている以上に学習面に大きな影響を与えます。
集中力の低下: 夜型生活では、脳が最も活性化する午前中の時間を有効活用できません。午前中は「ゴールデンタイム」と呼ばれるほど、学習効率が高い時間帯なのです。
記憶の定着不良: 睡眠は記憶を整理・定着させる重要な時間です。睡眠リズムが乱れると、この機能がうまく働かず、せっかく勉強したことが身につきにくくなります。
体調不良の増加: 生活リズムの乱れは自律神経のバランスを崩し、頭痛や腹痛、だるさなどの体調不良を引き起こすことがあります。
「まだ休みだから...」が引き起こす悪循環とは
お盆明けによく見られるのが、この悪循環です。
夜更かしするので朝起きられない
朝起きられないので昼夜逆転が進む
昼間ぼーっとしているので夜になると元気になる
夜元気だから結局夜更かししてしまう
そして再び朝起きられない...
この循環に入ってしまうと、「明日から早く寝よう」と思っても、なかなか実行できません。なぜなら、夜になっても眠くならないからです。
また、保護者の方も「まだ夏休みだから...」「新学期までにはなんとかなるでしょ」と思っているうちに、気がつけば新学期直前になってしまい、焦りが生まれてしまいます。
でも大丈夫です。この悪循環は必ず断ち切ることができます。
明日は、なぜ保護者の方が焦ってしまうのか、その心理について詳しくお話しします。まずは今日、お子さんの生活パターンを客観的に観察してみてください。問題を正しく理解することが、解決への第一歩です。
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