『早く寝なさい!』の前に試したい、生活リズムを整える基本の3ステップ
効果的な生活リズム調整の「黄金ルール」
「よし、今日から早く寝かせよう!」と思って、いきなり「9時に寝なさい!」と言っても、昨日まで夜中1時に寝ていた子どもが急に眠れるわけがありませんよね。
15年間、多くの家庭の生活リズム調整をサポートしてきて分かったことがあります。それは、**「段階的に調整する」**ことが最も確実で、親子のストレスも少ない方法だということです。
生活リズム調整の黄金ルールは、「1日に30分ずつ調整する」ことです。夜1時に寝ていた子なら、今日は12時30分、明日は12時、明後日は11時30分...という具合に、少しずつ前倒ししていくのです。
この方法なら、1週間で3時間30分も調整できます。お盆明けから新学期まで約2週間あるので、十分に間に合う計算です。
起床時間から始める?就寝時間から始める?正解は...
「生活リズムを直すには、早く寝かせればいいの?それとも早く起こせばいいの?」
これは保護者の方からよく聞かれる質問です。実は、この答えは明確です。
起床時間から調整するのが正解です。
なぜなら、朝の光を浴びることで体内時計がリセットされ、自然に夜眠くなる時間も早くなるからです。逆に、夜だけ早く寝かせようとしても、体内時計が夜型のままでは、なかなか眠れずにストレスが溜まってしまいます。
具体的な手順はこうです:
・朝の起床時間を30分ずつ早める
・起きたらすぐにカーテンを開け、朝の光を浴びる
・夜は自然に眠くなる時間を待つ
この方法なら、子どもも「眠くないのに寝かされる」ストレスを感じずに済みます。
食事のタイミングが生活リズムに与える驚きの効果
意外に見落とされがちですが、食事のタイミングも生活リズム調整には重要な要素です。
人間の体は、食事の時間でも体内時計を調整します。これを「食事性体内時計」と言います。
朝食の重要性:
朝食を摂ることで、「今から1日が始まる」という信号が体に送られます。お盆休み中に朝食を抜いていた場合は、まずは軽い朝食から始めてみてください。
夕食の時間:
夕食が遅いと、消化のために体温が上がり、眠りにくくなります。就寝の3時間前には夕食を済ませるのが理想的です。
間食のコントロール:
昼過ぎの間食は、夕食の時間に影響します。生活リズムを整えている期間は、間食の時間も意識してみてください。
光の活用法:朝日と夕日を味方につける
光は、体内時計を調整する最も強力なツールです。上手に活用すれば、薬に頼らずに自然に生活リズムを整えることができます。
朝の光活用法:
起床後30分以内に朝日を浴びる(5〜10分でOK)
曇りの日でも、外の光は室内の10倍明るいので効果的
ベランダに出る、散歩をする、窓辺で朝食を摂るなど
夕方の光活用法:
夕方以降は強い光を避ける
スマホやテレビの画面は就寝2時間前から控えめに
間接照明や暖色系の光を使う
意外な盲点:室内照明
お盆休み中は昼間もカーテンを閉めっぱなしで、室内照明だけで過ごしている家庭が多いのですが、これでは体内時計が狂ってしまいます。昼間はしっかりと自然光を取り入れることが大切です。
段階的に調整する「無理のないペース配分」
生活リズムの調整で最も大切なのは、無理をしないことです。急激な変化は体に負担をかけ、かえって調整が困難になってしまいます。
2週間の調整スケジュール例:
□第1週:基盤作り
・1〜3日目:起床時間を30分ずつ早める
・4〜5日目:起床時間を維持し、体を慣らす
・6〜7日目:朝の活動(散歩、勉強など)を追加
□第2週:完成に向けて
・8〜10日目:さらに30分早める
・11〜12日目:目標時間で安定させる
・13〜14日目:新学期モードの練習
調整中のポイント:
・体調不良の日は無理をしない
・週末も平日と同じリズムを維持する
・小さな改善でも必ず褒める
・完璧を求めずに、前進を評価する
・うまくいかない日があっても大丈夫
調整期間中は、思うようにいかない日もあります。そんな時は、「明日また頑張ろう」と気持ちを切り替えることが大切です。1日調整に失敗したからといって、全てが台無しになるわけではありません。
実際に、生活リズムの調整は「3歩進んで2歩下がる」くらいのペースが自然です。長期的な視点で見守ってあげてください。
明日は、実際に成功したご家庭の具体例をご紹介します。年齢やタイプ別のアプローチ方法も詳しくお伝えしますので、きっとお役に立てると思います。今日は、お子さんと一緒に明日の起床時間を相談してみてください。子ども自身が納得して取り組むことが、成功への近道です。
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