気づいていますか?無意識にやってしまう『毒親的行動』5つのパターン
パターン1:過干渉型~「子どものため」という名の支配
「子どものため」という言葉は魔法の言葉です。この言葉があると、どんな行動も正当化されてしまいがちです。
過干渉型の特徴:
・子どもの友達関係に過度に口出しする
・進路や習い事を親が一方的に決める
・子どもの部屋を勝手に片付け、日記やスマホをチェックする
・宿題や課題を親が手伝いすぎる
・子どもの失敗を先回りして防ごうとする
一見、愛情深い行動に見えますが、実は子どもの成長する機会を奪っているかもしれません。
長年塾で子どもたちを見てきて気づいたのは、過干渉を受けた子どもは「自分で考える力」が育ちにくいということです。いつも親が答えを用意してくれるため、困った時に「お母さんはどう思う?」と聞くことが習慣になってしまうのです。
チェックポイント:
・子どもが自分で解決できそうなことでも、つい手を出していませんか?
・「子どものため」と言いながら、実は親の不安を解消するためになっていませんか?
・子どもの意見を聞く前に、親が決めてしまうことが多くありませんか?
パターン2:感情不安定型~親の機嫌で家の空気が変わる
感情の起伏が激しく、その日の気分で子どもへの接し方が大きく変わるパターンです。
感情不安定型の特徴:
・機嫌が良い時は優しいが、悪い時は些細なことで爆発する
・自分のストレスを子どもにぶつけてしまう
・「お母さんが疲れてるのに!」といった言葉をよく使う
・謝ったと思ったら、また同じことを繰り返す
・子どもが親の顔色を常に気にするようになる
この環境で育った子どもは、「大人の機嫌を取る」ことが非常に上手になります。でも、それは本来子どもが身につけるべきスキルではありません。
実際の相談事例:
「息子が私の顔色ばかり見て、『お母さん、今日は機嫌良い?』と毎朝聞いてくるようになりました。それを聞いて、自分がどれだけ不安定だったかに気づきました」
チェックポイント:
・その日の気分で子どもへの接し方が変わっていませんか?
・自分のストレスを子どもに八つ当たりしていませんか?
・子どもが親の顔色を気にする様子を見たことはありませんか?
パターン3:比較・否定型~「○○ちゃんは」「あなたはダメ」が口癖
他の子と比較したり、子どもの人格を否定するような言葉を頻繁に使うパターンです。
比較・否定型の特徴:
・「○○ちゃんは100点なのに、あなたは...」が口癖
・「どうしてこんなこともできないの?」と人格を否定
・良いところよりも、できていないところばかり指摘
・子どもの努力よりも結果だけに注目する
・兄弟姉妹間での比較を頻繁に行う
このような言葉かけを続けると、子どもは「自分はダメな人間だ」という思い込みを持つようになります。大人になっても、常に他人と自分を比較し、劣等感に悩む人になってしまう可能性があります。
言い換えの例:
❌「○○ちゃんは毎日練習してるから上手になったのよ。あなたも見習いなさい」
⭕「○○ちゃんも上手だけど、あなたも前より上達してるね。どんな練習をしたら、もっと楽しくなるかな?」
チェックポイント:
・よその子と比較する発言をしていませんか?
・子どもの良いところより、悪いところに注目していませんか?
・「ダメ」「どうして」「情けない」といった言葉をよく使っていませんか?
パターン4:期待押しつけ型~親の夢を子どもに託す危険性
親自身が叶えられなかった夢や期待を、子どもに押し付けてしまうパターンです。
期待押しつけ型の特徴:
・「私ができなかったから、あなたには...」という発言が多い
・子どもの意思よりも親の希望を優先する
・習い事や進路で、子どもの気持ちを確認しない
・子どもが別の道に興味を持つと、強く反対する
・「せっかく○○させてあげているのに」という恩着せがましい言葉を使う
子ども時代の思い出を聞くと、「ピアノが嫌いだったけど、お母さんが喜ぶから続けた」「本当は違う高校に行きたかったけど、親の希望で進学校に行った」といった声をよく聞きます。
親の期待に応えようと頑張った子どもたちは、大人になってから「自分が本当に何をしたいのかわからない」という悩みを抱えることが多いのです。
チェックポイント:
・子どもの習い事や進路は、誰が決めていますか?
・子どもの意見と親の希望が違う時、どちらを優先していますか?
・「私の時代は...」「せっかく...してあげているのに」という言葉を使っていませんか?
パターン5:無関心型~放任と見守るの決定的な違い
子どもに関心を示さず、放置してしまうパターンです。「放任主義」と言われることもありますが、本当の「見守る」こととは根本的に違います。
無関心型の特徴:
・子どもの学校生活や友人関係に興味を示さない
・子どもが困っていても気づかない、または無視する
・家族での会話が極端に少ない
・子どもの成長や変化に無頓着
・「大きくなったら自然にわかるでしょう」と問題を先送りする
・「見守る」と「無関心」の違い:
見守る:
・子どもに関心を持ちながらも、適度な距離を保つ
・困った時はすぐにサポートできる準備がある
・子どもの成長を喜び、変化に気づく
・必要な時は適切にアドバイスする
無関心:
・子どもに関心がない、または関心を持つことを放棄している
・子どもが困っていても気づかない
・子どもの成長や変化に無頓着
・問題が起きても「そのうち何とかなる」と考える
チェックポイント:
・子どもの日常生活や学校の様子に関心を持っていますか?
・子どもが困っている時のサインに気づいていますか?
・「見守る」という名目で、実は無関心になっていませんか?
複数のパターンが重なる場合の影響
多くの場合、これらのパターンは単独で現れるのではなく、複数が重なって現れます。例えば、普段は無関心なのに、テスト結果だけには過干渉になる、感情不安定で比較・否定的な発言をしてしまう、といった具合です。
重要なのは、これらのパターンに気づいた時に自分を責めすぎないことです。完璧な親など存在しません。気づいた時が変化のスタートです。
明日は、これらの「毒親的行動」が子どもの心に与える具体的な影響と、親が気づくべきサインについてお話しします。早期に気づくことで、深刻な問題を防ぐことができます。
今日は、5つのパターンの中で「これは自分にも当てはまるかも」と思ったものがあったら、まず一つだけ意識して変えてみてください。小さな変化が、大きな改善につながります。
--------------
なないろ学習塾では現在、新規入塾者を募集中です。(岡山教室・倉敷教室共に受け入れ可能)相談・見学・無料体験随時受付中です。気になる方は一度お電話ください。
電話086-897-2476(受付時間 平日13-20時 土曜10-16時)
0コメント