入試まであと数か月！今から始める秋の中学受験ロードマップ

岡山県の中学入試スケジュール完全ガイド

10月に入り、いよいよ受験本番が目前に迫ってきました。塾で保護者面談をしていると、「もう間に合わないのでは...」という不安の声を多く聞きます。

でも、大丈夫です。今からでも、できることはたくさんあります。

まず、岡山県の中学入試スケジュールをしっかり把握しましょう。

私立中学校の入試は、多くが11月から12月にかけて実施されます。つまり、早いところではあと1ヶ月程度。岡山白陵中学校、岡山中学校、就実中学校、山陽学園中学校など、各校の入試日程は必ず確認してください。

**公立中高一貫校（岡山大安寺中等教育学校、岡山操山中学校、倉敷天城中学校）**は1月に入試があります。こちらは適性検査型の試験で、私立とは出題傾向が大きく異なります。

第一志望校の出願締切日を見落とさないよう、今すぐカレンダーに書き込みましょう。意外に締切が早い学校もあります。

併願パターンも重要です。「私立を押さえて公立にチャレンジ」というパターンが多いですが、試験日程が重なっていないか、移動時間は問題ないか、併願校の合格発表日と本命校の出願日の関係も確認が必要です。

「今の自分」を知る3つのチェックポイント

受験勉強でまず大切なのは、現在地を知ることです。地図を持たずに目的地には辿り着けません。

チェックポイント1：学習の進捗状況

お子さんに聞いてみてください。「算数の単元、全部一通り勉強した？」「理科の暗記分野、どれくらい覚えてる？」

全体像を把握することで、「あと何をすればいいか」が見えてきます。

チェックポイント2：模試の結果分析

模試の偏差値だけを見ていませんか？大切なのは、科目別・単元別の得点率です。

算数なら「図形は得意だけど、文章題が苦手」

国語なら「漢字は取れるけど、記述が弱い」

こうした分析が、これからの学習の道しるべになります。

チェックポイント3：過去問の着手状況

過去問にまだ手をつけていない、という方もいるかもしれません。それも一つの現在地です。

すでに3年分解いた方、1年分だけ解いた方、まだ解いていない方。それぞれに合った戦略があります。

タイプ別診断：あなたのお子さんはどのタイプ？

15年間、多くの受験生を見てきて気づいたことがあります。受験生は大きく3つのタイプに分かれるということです。

Aタイプ：順調に対策が進んでいる「仕上げ期」の子

・基礎学力は十分身についている

・過去問演習に入っている、または入れる段階

・模試の成績も安定している

・志望校の合格圏内にいる

このタイプのお子さんは、これから「得点力を最大化する」段階です。油断は禁物ですが、焦る必要もありません。

Bタイプ：計画通りいかず焦りを感じている「立て直し期」の子

夏休みの計画が思うように進まなかった

模試の成績が伸び悩んでいる

苦手科目・単元がはっきりしている

志望校まであと一歩という状態

実は、このタイプが一番多いのです。そして、ここから逆転する子も多いのが現実です。

Cタイプ：10月から本格始動する「スタートダッシュ期」の子

・受験を決めたのが最近

・基礎から固める必要がある

・志望校選びもこれから

・短期集中で結果を出したい

「今からでは遅いのでは...」と思われるかもしれません。でも、毎年このタイプから合格者が出ています。

あなたのお子さんは、どのタイプでしたか？

入試までの「やることリスト」作成のコツ

タイプが分かったら、次は「やることリスト」を作りましょう。

・逆算思考で考える

・入試日から逆算して考えます。

・入試2週間前：新しいことはせず、総復習のみ

・入試1ヶ月前：過去問演習と弱点補強

・入試2ヶ月前：全単元の総復習と過去問開始

・（10月）：タイプ別の学習

このように、ゴールから考えると「今すべきこと」が見えてきます。

優先順位のつけ方

すべてを完璧にしようとすると、何も完成しません。

優先順位は以下の順です：

・頻出単元で確実に得点できる分野

・苦手だけど配点が高い分野

・得意分野をさらに伸ばす

・難問・奇問対策（これは後回し）

「捨てる勇気」も大切です。すべての問題を解ける必要はありません。合格点を取ればいいのです。

家族で共有する「受験カレンダー」

冷蔵庫や壁に大きなカレンダーを貼り、家族全員で共有しましょう。

・各学校の出願日・入試日・合格発表日

・模試の日程

・塾の特別講習の日程

・家族行事（無理に削る必要はありません）

視覚化することで、家族全員が「受験モード」になれます。

明日は、3つのタイプそれぞれが陥りがちな落とし穴と、「うちの子に本当に必要な勉強」について深掘りしていきます。

今夜、お子さんと一緒に「今の自分はどのタイプか」を話し合ってみてください。そして、入試日までのカレンダーを一緒に眺めてみましょう。

「あと○日」という数字は、不安を生むものではありません。「まだ○日ある」という希望の数字です。