ラストスパート!家族で乗り切る中学受験【総まとめ編】

入試直前(2週間前〜前日)の過ごし方

いよいよ入試が目前に迫ってきました。この時期の過ごし方で、合否が分かれることもあります。

新しいことは始めない「総復習モード」

入試2週間前からは、「新しいことを学ぶ」のではなく、「今までの復習」に徹しましょう。

なぜなら、新しいことを学んで「わからない」と感じると、不安が増幅するからです。

この時期にやること:

・今まで間違えた問題を解き直す

・暗記カードで最終チェック

・過去問の解き直し(特に間違えた問題)

・得意分野の確認(自信をつけるため)

「もっと難しい問題を」と思うかもしれませんが、基本問題を確実に解けることの方が、はるかに重要です。

体調管理最優先のスケジュール

この時期は、勉強時間より「体調管理」を優先してください。

1日のスケジュール例:

7:00 起床(入試当日と同じ時刻に)

7:30 朝食(しっかり食べる)

8:00〜12:00 午前の勉強(集中力が高い時間)

12:00 昼食・休憩

13:00〜17:00 午後の勉強(適度に休憩を入れる)

17:00〜18:00 運動や息抜き

18:00 夕食

19:00〜20:00 軽い復習

21:00 入浴・リラックス

22:00 就寝(十分な睡眠を)

夜遅くまで勉強させるのは、逆効果です。

当日のシミュレーション

入試1週間前には、当日のシミュレーションをしましょう。

持ち物チェックリスト:

□ 受験票(コピーも持参)

□ 筆記用具(鉛筆は多めに、シャープペンも予備を)

□ 消しゴム(2個以上)

□ 定規・コンパス(必要な場合)

□ 時計(教室に時計がない場合もある)

□ 上履き(必要な学校もある)

□ お弁当・飲み物(途中で買えないことも)

□ ハンカチ・ティッシュ

□ 防寒具(会場が寒いことも)

□ お守りや、いつも使っているノート(安心材料として)

交通手段も確認を。電車が遅延した場合の代替ルートも考えておきましょう。

試験開始の30分前には会場に到着するよう、余裕を持った計画を。

前日の夜の過ごし方と親の声かけ

前日は、早めに勉強を切り上げましょう。

前日の夜にすること:

・軽い復習(30分程度)

・持ち物の最終チェック

・早めの入浴

・リラックスタイム(好きな本を読む、家族団らんなど)

・早めの就寝

前日の声かけ:

❌「明日は絶対頑張ってね」

❌「今まで勉強してきたことを全部出してね」

⭕「今まで本当によく頑張ったね」

⭕「明日はいつも通りにやれば大丈夫だよ」

⭕「何があっても、お父さんとお母さんは味方だからね」

安心させる言葉を、たくさんかけてあげてください。


受験当日に親ができるサポート

いよいよ当日です。親としてできる最後のサポートです。

・朝の声かけとお弁当の準備

・朝は、いつも通り穏やかに起こしましょう。

「おはよう。よく眠れた?」

朝食は、消化に良く、エネルギーになるものを。おにぎり、味噌汁、卵料理など。

お弁当は、子どもの好きなものを。「縁起がいい」ものよりも、「食べやすくて、好きなもの」を優先してください。

・ウインナー(たこさん形で、合格を願う)

・おにぎり(腹持ちが良い)

・唐揚げ(好きな子が多い)

・デザート(気持ちが落ち着く)

メッセージを添えるのも素敵ですね。「がんばれ」より「応援してるよ」の方が、プレッシャーが少ないです。

試験会場での待ち時間の過ごし方

保護者控室がある場合、そこで待ちます。

待ち時間は長く、不安になりますが、落ち着いて過ごしましょう。

持参すると良いもの:

・本や雑誌(気を紛らわせる)

・スマホ(でも、SNSで他の保護者の様子を見るのは避ける)

・飲み物(リラックスのため)

「うちの子、大丈夫かしら...」と不安になるのは当然です。

でも、子どもを信じて、待ちましょう。

試験終了後の子どもへの接し方

試験が終わって出てきた子どもに、何と声をかけますか?

❌「どうだった?できた?」

❌「手応えは?」

⭕「お疲れさま!よく頑張ったね」

⭕「お腹すいてない?」

「できた?」は聞かない方がいい理由

「できた?」と聞かれると、子どもは「できなかった問題」を思い出し、落ち込みます。

午前中に試験があって、午後にも試験がある場合、午前の結果を引きずってしまいます。

試験の出来について聞くのは、すべての試験が終わってからにしましょう。

試験直後は、「お疲れさま」「頑張ったね」「ご飯食べよう」だけで十分です。


万が一の時のための「プランB」

どんなに頑張っても、思うような結果が出ないこともあります。その時のための心の準備も大切です。

思うような結果が出なかった時の対応

不合格の知らせを受けた時、親として何ができるでしょうか。

まず、親自身が落ち着くことです。親が動揺すると、子どももパニックになります。

子どもへの声かけ:

❌「なんでダメだったの?」

❌「もっと勉強しておけばよかったのに」

⭕「残念だったね。悔しいよね」

⭕「でも、最後まで頑張ったこと、お母さんは知ってるよ」

⭕「この経験は、きっと将来の力になるよ」

子どもの悲しみに寄り添い、でも前を向く勇気を与えてあげてください。

公立中学校への進学も立派な選択肢

「中学受験に失敗したら、人生終わり」なんてことは、絶対にありません。

公立中学校に進学し、高校受験で頑張る。それも立派な道です。

実際、公立中学から岡山朝日高校、岡山操山高校などの進学校に入り、難関大学に合格する子はたくさんいます。

むしろ、中学受験の経験は、高校受験で必ず活きます。

「計画的に勉強する力」「努力を続ける力」「プレッシャーに耐える力」

これらは、中学受験を通じて身についた、かけがえのない力です。

「不合格」を成長のチャンスに変える

人生で初めての「大きな挫折」かもしれません。

でも、挫折から学ぶことは、成功から学ぶことよりも、はるかに多いのです。

「なぜうまくいかなかったのか」

「次はどうすればいいのか」

「でも、自分が頑張ったことは事実だ」

こうした振り返りは、今後の人生で必ず役に立ちます。

長い人生の中の通過点という視点

中学受験は、ゴールではありません。

長い人生の中の、ほんの通過点です。

10年後、20年後、お子さんが立派な大人になった時、「あの時の受験、大変だったけど、良い経験だったね」と笑って話せる日が来ます。

合格しても、しなくても、親子で一緒に頑張った経験は、かけがえのない財産です。

実際にあった「合格家族」の成功エピソード

最後に、私の塾から合格していった家族の実例をご紹介します。

Aタイプから合格した家庭:Kさんの場合

Kさんは、小5から計画的に受験勉強を始めました。順調に成績を伸ばし、模試でも常に上位。

でも、秋に入って急にスランプに。「期待に応えなきゃ」というプレッシャーで、押しつぶされそうになっていました。

お母さんが取った行動は、「今週末は、勉強お休みね」。

家族で映画を見に行き、美味しいものを食べて、リフレッシュ。

翌週から、Kさんは見違えるように集中力を取り戻し、見事、第一志望校に合格しました。

成功の秘訣:親が「適度な息抜き」を提案したこと。完璧を求めず、心の余裕を持たせたこと。

Bタイプから逆転合格した家庭:Tくんの場合

Tくんは、夏休みの計画がほとんど進まず、9月の模試は惨敗。偏差値は志望校に届かず、本人も親も諦めかけていました。

でも、10月に入って、お母さんとTくんで「やることを絞り込む」作戦を立てました。

算数は「計算と文章題だけ」、理科は「暗記分野だけ」、社会は「地理だけ」。

「全部できなくてもいい。得意なところで確実に点を取る」

この割り切りが、功を奏しました。11月の模試で偏差値が10上がり、見事合格。

成功の秘訣:「選択と集中」。完璧を目指さず、現実的な目標設定をしたこと。

Cタイプから短期集中合格した家庭:Mさんの場合

Mさんが受験を決めたのは、10月中旬。「友達が私立中学を受けると聞いて、私も行きたくなった」という、突然の決断でした。

お母さんは驚きましたが、「やりたいなら、応援するよ」と背中を押しました。

それから約2ヶ月、Mさんは驚異的な集中力を発揮。毎日5時間、基礎固めに専念しました。

過去問は各校1年分だけ解いて傾向を掴み、あとは基礎問題の反復。

結果、第一志望の私立中学に見事合格しました。

成功の秘訣:短期間だからこそ、迷わず集中できたこと。親が「やりたい」という気持ちを尊重したこと。

3つの家庭に共通していたこと

・親子のコミュニケーションがしっかり取れていた

・親が子どもを信じていた

・現実的な目標設定と戦略があった

・適度な息抜きを大切にしていた

・結果だけでなく、プロセスを大切にしていた


中学受験を通じて家族が得られるもの

中学受験は、大変です。お金もかかるし、時間もかかる。親子で衝突することもあるでしょう。

でも、この経験を通じて得られるものは、計り知れません。

受験は親子で成長する貴重な機会

子どもは、「努力する力」「計画する力」「困難に立ち向かう力」を身につけます。

親は、「子どもを信じる力」「見守る力」「適切にサポートする力」を学びます。

そして、家族の絆が深まります。

子どもの頑張りを認め、感謝を伝える

受験が終わったら、必ず伝えてください。

「最後まで頑張ってくれて、ありがとう」

「あなたの努力する姿を見られて、お父さん(お母さん)は幸せだったよ」

合否に関わらず、この言葉を。

子どもは、自分の頑張りを認めてもらえたことを、一生忘れません。

結果に関わらず、プロセスを大切に

合格は、確かに嬉しい。でも、それがすべてではありません。

「受験勉強を通じて、何を学んだか」

「どんな力が身についたか」

「どんな経験ができたか」

これらのプロセスこそが、宝物です。

「受験してよかった」と思える日が必ず来る

今は大変で、「なんで受験なんて...」と思うこともあるでしょう。

でも、数年後、必ず思うはずです。

「あの時、受験してよかった」と。

それは、合格したからではありません。

家族で一つの目標に向かって頑張った経験が、かけがえのないものだったと気づくからです。

最後に保護者の皆さんへのメッセージ

5日間、長いブログにお付き合いいただき、ありがとうございました。

あと数ヶ月、親子で同じ目標に向かえる幸せ

お子さんと一緒に、一つの目標に向かって頑張れる時間は、人生の中で限られています。

中学生になれば、思春期が始まり、親との距離ができていきます。

今、こうして一緒に頑張れることを、幸せだと思ってください。

大変だけど、貴重な時間です。

不安な時こそ、塾や学校との連携を

一人で抱え込まないでください。

困った時、不安な時は、いつでも塾に相談してください。私たちは、お子さんとご家族の味方です。

学校の先生とも、しっかり連携を取りましょう。

みんなで、お子さんをサポートする体制を作りましょう。

子どもの可能性を信じ続けることの大切さ

最後に、一番大切なことを。

どんな時も、お子さんの可能性を信じてください。

「うちの子には無理かも...」と思う瞬間があるかもしれません。

でも、子どもの可能性は無限大です。

親が信じてあげなければ、誰が信じるのでしょうか。

「あなたなら、きっとできる」

その言葉と、信じる眼差しが、子どもに最大の力を与えます。

岡山の秋は、紅葉が美しい季節です。

でも、受験生の家庭では、机に向かう時間が長く、なかなか秋を感じる余裕がないかもしれません。

それでも、ふとした瞬間に、窓の外の景色を親子で眺めてみてください。

「頑張ってるね。でも、秋の空も綺麗だね」

そんな一言が、お子さんの心を軽くします。

受験は大切です。でも、それがすべてではありません。

家族で笑顔で過ごす時間、それが何より大切です。

あと数ヶ月、親子で力を合わせて、この受験という山を登りきりましょう。

そして、どんな結果であれ、「よく頑張ったね」と笑顔で抱きしめてあげてください。

皆さんのご家族に、素晴らしい春が訪れますように。

塾一同、心から応援しています。

追伸

もしこのブログが少しでもお役に立てたなら、ぜひお友達にもシェアしてください。

そして、困った時、相談したい時は、いつでも塾にお越しください。

お子さんの笑顔のために、私たちにできることがあるはずです。

来週からも、受験に役立つ情報をお届けしていきますので、ぜひご期待ください!

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