親の関わり方で合否が変わる!メンタルサポート&環境づくり術

子どものやる気を引き出す声かけの極意

保護者面談でよく聞かれます。「どうしたら、やる気を出してくれますか?」

答えは、「やる気を出させようとしない」ことです。

タイプ別「効果的な励まし方」の違い

Aタイプ(順調組)への声かけ:

❌「もっと頑張れば、トップが狙えるよ」

⭕「今のペースで十分だよ。無理しないでね」

順調な子は、プレッシャーを軽減する言葉が効果的です。

Bタイプ(立て直し組)への声かけ:

❌「もっと勉強しないと、間に合わないよ」

⭕「昨日より今日、少しずつ前に進んでるね」

焦りを感じている子には、「進歩」を認める言葉が力になります。

Cタイプ(スタートダッシュ組)への声かけ:

❌「今からで本当に大丈夫なの?」

⭕「短期間で集中してやる力、すごいね」

不安な子には、「できる」という前提の言葉がけが大切です。

「頑張れ」が逆効果になるとき

「頑張れ」は、使い方を間違えると、子どもを追い詰めます。

すでに十分頑張っている子に「頑張れ」は、「まだ足りない」と聞こえます。

効果的な言い換え:

「頑張れ」→「応援してるよ」

「頑張れ」→「いつでも味方だよ」

「頑張れ」→「無理しないでね」

結果ではなくプロセスを認める言葉がけ

「テストで何点取った?」

つい聞いてしまいますよね。でも、この質問は、子どもにとって「結果しか見てくれない」と感じさせます。

プロセスを認める言葉がけ:

「今日も集中して勉強してたね」

「苦手な算数に取り組んでるの、すごいと思うよ」

「毎日コツコツ続けてる姿勢が素晴らしいね」

結果は、プロセスの先についてきます。

模試の結果の受け止め方と伝え方

模試の結果が悪かったとき、どう声をかけますか?

❌「なんでこんな点数なの?」

❌「もっと勉強しないとダメじゃない」

⭕「今回はどこが難しかった?」

⭕「次はどこを重点的にやろうか?」

模試は「現在地を知る」ためのツールです。失敗を責めるのではなく、「何を学ぶか」を一緒に考えましょう。


受験直前期の「してはいけない」親の行動

良かれと思ってしたことが、実は子どもを追い詰めていることがあります。

してはいけない行動1:他の子と比較する

「○○さんは、もう過去問を5年分終わらせたんですって」

「△△くんは、模試で偏差値65だったらしいわよ」

他の子の情報は、何の役にも立ちません。それどころか、子どもの自信を奪います。

比較すべきは「他人」ではなく「過去の自分」です。

「先月より、計算が速くなったね」

「夏休みの頃より、集中力がついたね」

してはいけない行動2:過度な期待のプレッシャー

「お母さん、あなたが○○中学に合格するって、みんなに言っちゃった」

「高いお金かけて塾に通わせてるんだから、結果出してよね」

期待は、愛情の表れです。でも、過度な期待は、子どもにとって重荷です。

「合格してもしなくても、あなたは大切な存在」

このメッセージを、言葉で伝えましょう。

してはいけない行動3:「絶対合格しなさい」という呪い

「絶対」という言葉は、逃げ場をなくします。

「絶対合格しなさい」→「全力でやれば、それでいいよ」

「絶対○○中学じゃなきゃダメ」→「○○中学が第一希望だけど、他の学校も素敵だよ」

してはいけない行動4:親の不安を子どもにぶつける

「このままで大丈夫なの?」

「落ちたらどうするの?」

「お母さん、心配で眠れないわ」

親の不安は、子どもに伝染します。

不安な時こそ、どっしりと構えましょう。不安は、夫婦で、友人で、塾の先生と共有してください。

子どもの前では、「大丈夫」という安心感を。

してはいけない行動5:夫婦で違うメッセージ

父「もっと勉強しなさい!」

母「無理しないでいいのよ」

夫婦で意見が違うと、子どもは混乱します。

事前に夫婦で話し合い、方針を統一しましょう。

「お父さんもお母さんも、あなたを応援してるよ」


学習環境の最適化チェックリスト

学習効率を上げるために、環境を整えましょう。

集中できる学習スペース

□ 部屋は明るいか(照明は十分か)

□ 机の上は整理されているか

□ 勉強に関係ないもの(漫画、ゲーム)は視界に入らないか

□ 室温は適切か(寒すぎず、暑すぎず)

□ 椅子の高さは合っているか

スマホ・ゲームとの適切な付き合い方

スマホを完全に禁止するのは、現実的ではありません。

おすすめは「勉強時間中は親が預かる」ルールです。

ゲームは、「1日30分、勉強が終わってから」など、明確なルールを作りましょう。

ルールは、親が決めるのではなく、子どもと一緒に話し合って決めることが大切です。

兄弟姉妹がいる家庭の工夫

下の子が騒がしくて集中できない...よくある悩みです。

工夫例:

・受験生が勉強する時間は、下の子も静かに宿題をする「勉強タイム」にする

・下の子を図書館や公園に連れ出し、受験生に静かな時間を作る

・耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを活用

また、下の子に「お兄ちゃん(お姉ちゃん)は今、頑張ってるから応援しようね」と伝え、家族全員で受験をサポートする雰囲気を作りましょう。

塾の自習室を活用するメリット

家では集中できない子には、塾の自習室がおすすめです。

メリット:

・周りも勉強しているので、自然と集中できる

・分からないことを、すぐに先生に質問できる

・家族から離れることで、気持ちの切り替えができる

積極的に活用しましょう。

生活リズムと体調管理の重要性

どんなに勉強しても、当日体調を崩したら意味がありません。

睡眠時間を削るのは本当に正解?

「夜中まで勉強させた方がいいですか?」

答えは、「NO」です。

小学生には、最低7〜8時間の睡眠が必要です。睡眠不足は、記憶力、集中力、判断力を低下させます。

勉強時間を増やすより、質の高い睡眠を確保する方が、学習効果は高まります。

栄養バランスを考えた食事サポート

受験期は、栄養バランスが崩れがちです。

意識したい栄養素:

・タンパク質(集中力UP):魚、肉、卵、大豆製品

・ビタミンB群(疲労回復):豚肉、玄米、バナナ

・DHA(記憶力UP):青魚

・鉄分(貧血予防):レバー、ほうれん草

夜食は、消化に良いものを。おにぎり、うどん、スープなどがおすすめです。

適度な運動・息抜きの時間

ずっと机に向かっているより、適度に体を動かす方が、学習効率は上がります。

・1時間勉強したら、5分ストレッチ

・週に1回は、家族で散歩

・好きなテレビ番組を1つだけ見る

息抜きは「サボり」ではありません。効率を上げるための「必要な時間」です。

風邪・インフルエンザ対策は今から

今から始める健康管理:

・手洗い・うがいの徹底

・十分な睡眠と栄養

・人混みを避ける(11月以降は特に)

・インフルエンザの予防接種(10月中に)

・家族全員で健康管理

入試直前に体調を崩さないよう、今から意識しましょう。

親自身のメンタルケアも大切に

子どものサポートで精一杯のお母さん、お父さん。でも、親自身が疲弊していては、子どもを支えられません。

親の不安が子どもに伝染するメカニズム

子どもは、親の表情、声のトーン、態度から、感情を敏感に察知します。

親が不安そうにしていると、子どもも不安になります。

親がイライラしていると、子どももイライラします。

だからこそ、親自身が心の余裕を持つことが、何より大切です。

相談できる相手を持つ重要性

一人で抱え込まないでください。

相談相手:

・配偶者

・同じ受験生を持つ友人

・塾の先生

・カウンセラー

不安な気持ちを言葉にするだけで、心は軽くなります。


合格がゴールではない長期的視点

中学受験は、人生の通過点の一つです。

合格しても、しなくても、子どもの人生は続きます。

長い人生の中で、「あの時、家族で一緒に頑張ったね」と笑って振り返れる経験になるはずです。

明日は最終日。入試直前の過ごし方、当日のサポート、そして「万が一」の時の対応について、お話しします。

今夜は、お子さんを抱きしめて、「いつも頑張ってくれて、ありがとう」と伝えてみてください。

その一言が、明日の子どものエネルギーになります。

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