小5・6年生の学習方法のコツ

こんにちは、グレーゾーンの子向け学習塾「なないろ学習塾」です。今週から小学校5・6年生のお子さまを持つ保護者の皆様に向けて、役立つ情報をお届けしていきます。今日は「3・4年生とは違う!小5からの抽象的思考を育てる算数の学び方」についてお話しします。


3・4年生とは違う!小5からの抽象的思考を育てる算数の学び方

小学校5年生になると、算数の内容が大きく変わります。3・4年生までの具体的な数や量を扱う学習から、より抽象的・論理的な思考を必要とする内容へと発展します。特にグレーゾーンのお子さまにとって、この変化は大きなハードルとなることがあります。


小5・6年生の算数で変わること

3・4年生の算数

・具体物や図を使った理解が中心

・四則演算の基礎(かけ算・わり算など)

・身近な量の測定(長さ・重さなど)

5・6年生の算数

・文字を使った式(数量関係の一般化)

・比例・反比例(関数の考え)

・図形の性質の論理的理解

・割合の多様な活用


グレーゾーンのお子さまは特に、この「具体から抽象へ」の移行に困難を感じることが多いのです。


グレーゾーンのお子さまが感じる困難

小5・6年生の算数でグレーゾーンのお子さまが特に困難を感じるポイントは以下の通りです:

①言語理解と算数の結びつき:問題文が長く複雑になり、何を求めるべきかを理解するのが難しい

②複数の情報の処理:複数の条件や情報から必要なものを選び出すのが難しい

③抽象的な概念の理解:目に見えない概念(割合、比例など)をイメージするのが難しい

④手順の記憶と実行:解法の手順が増え、それを覚えて順序通りに実行するのが難しい


効果的な学習方法

1. 具体物から抽象へのスモールステップ化

抽象的な概念を一足飛びに理解しようとせず、具体物→半具体物(図や表)→抽象(式)という段階を踏むことが重要です。

例)「割合」の学習

具体物:実際にジュースと水を混ぜる実験をする

半具体物:その様子を図や表で表現する

抽象:式に表す(濃さ=ジュースの量÷全体の量)

2. 視覚的な補助教材の活用

グレーゾーンのお子さまは視覚情報を活用することで理解が進むことが多いです。

比例・反比例ではグラフを多用する

図形の学習では実際に折ったり切ったりする

色分けやイラストで問題の構造を可視化する

例)面積の求め方を色分けで理解する

複雑な図形を基本図形(長方形や三角形)に分解し、それぞれ色分けして計算する方法は特に効果的です。

3. 「なぜそうなるのか」の理解を深める

高学年になると公式や解法を単に覚えるだけでなく、「なぜそうなるのか」を理解することが重要になります。

公式を使う前に、その公式がなぜ成り立つのかを考える時間を設ける

同じ問題でも異なる解き方を考えてみる

「どうしてそう考えたの?」と説明させる機会を作る

4. 日常生活との結びつけ

抽象的な概念も、日常生活と結びつけることで理解が深まります。

例)

割合→料理のレシピ、セールの割引計算

速さ→自転車や徒歩での所要時間の計算

比例→おこづかいと貯金の関係

5. 学習の記録と振り返り

高学年になると、自分の学習を振り返る「メタ認知」の力を育てることが重要です。

ノートに「わかったこと」「まだわからないこと」を書く欄を設ける

間違えた問題は単に解き直すだけでなく、なぜ間違えたかを考える

学習の計画と結果を記録するシートを活用する


家庭でのサポート方法

1. 学習環境の見直し

高学年になると学習時間が増えるため、集中できる環境づくりがより重要になります。

学習に集中できる空間(余計な物がない、静かなど)

複数の教科の教材をまとめるファイルや収納の工夫

長時間集中するための適度な休憩タイミングの設定

2. 「教えすぎない」サポート

高学年になると、自分で考える力を育てることが重要です。すぐに答えを教えるのではなく:

「ヒントカード」を用意し、段階的にヒントを提供する

「この部分はどう考える?」など考えるきっかけとなる質問をする

間違いを指摘するのではなく「ここをもう一度確認してみよう」と促す

3. 得意な学習スタイルを活かす

グレーゾーンのお子さまそれぞれの得意な学び方を活かしましょう。

視覚型:図や表、色分けなどを活用

聴覚型:声に出して読む、説明する、音声教材の活用

運動型:実際に手を動かす、体を使った学習(大きな動作で図形を描くなど)


当塾での取り組み

当塾では、グレーゾーンのお子さま一人ひとりの特性に合わせた算数学習を行っています。

具体物を使った体験から抽象概念へとつなげる教材の活用

視覚的な理解を助ける独自のワークシートやICT教材

「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明する活動の導入

少人数グループでの協働学習による多様な考え方の共有(中学受験講座のみ)


小5・6年生の算数は難しくなりますが、適切な学習方法とサポートがあれば、グレーゾーンのお子さまも着実に力をつけていくことができます。抽象的思考力は中学校以降の学習の土台となる重要な力です。焦らず、お子さまのペースに合わせて育んでいきましょう。

明日は「反抗期の始まり?小5・6年生の心理的変化と対応する声かけ」についてお届けします。お楽しみに!


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