なぜ夏休み前に習慣が乱れるのか?子どもの心理と環境の変化を理解する
子どもの「解放感」が生む心理的変化
「やっと夏休み!」という解放感は、子どもにとって自然で健全な感情です。でも、この解放感が早めに出すぎると、7月の学習や生活に影響を与えることがあります。
「ゴールが見えた」心理状態
マラソンでゴールが見えると、つい気が緩んでしまうことがありますよね。子どもたちにとって、夏休みはまさに「ゴール」。「もうすぐ夏休み」という安心感が、今の努力を緩める要因になってしまうのです。
「特別な時間」への期待
夏休みは子どもにとって特別な時間です。旅行、キャンプ、プール、お祭り…楽しいことがたくさん待っています。この期待が膨らみすぎると、「今」よりも「未来」に意識が向いてしまいます。
「時間がたっぷりある」という錯覚
「夏休みは長いから、1学期の復習もできるし、2学期の予習もできる」と考える子は多いものです。でも、この楽観的な見通しが、現在の努力を後回しにする理由になってしまいます。
学校生活の変化が与える影響(行事、テストなど)
7月の学校生活には、特有の変化があります。
行事の多さがもたらす影響
・水泳指導の開始
・七夕集会や夏祭りなどの季節行事
・個人面談期間による短縮授業
・終業式に向けた準備
これらの行事は楽しいものですが、普段の学習リズムを乱す要因にもなります。
テストや評価の区切り
多くの学校で、7月は1学期の成績が確定する時期です。「テストが終わった」「通知表をもらった」という区切り感が、「1学期は終わり」という気持ちを生み出してしまいます。
先生の雰囲気も変わる
先生方も夏休み前の準備で忙しく、普段とは違う雰囲気になることがあります。子どもたちは敏感にこの変化を感じ取っています。
暑さと体調の関係性
見落とされがちですが、「暑さ」は子どもの学習習慣に大きな影響を与えます。
体力の消耗
暑い中での登下校、体育の授業、休み時間の外遊び…子どもたちは思っている以上に体力を消耗しています。
集中力への影響
暑さは集中力を削ぎます。エアコンのない環境での学習は、大人が思っている以上に大変です。
食欲や睡眠への影響
暑くて食欲が落ちる、寝苦しくて睡眠の質が下がる…これらは学習意欲や集中力に直接影響します。
水分補給の重要性
脱水状態は集中力や思考力を低下させます。十分な水分補給ができているかも、学習習慣維持の重要な要素です。
親の「夏休み準備」が子どもに与える影響
実は、親の行動や言動も、子どもの習慣に影響を与えています。
「夏休みモード」の前倒し
親が夏休みの計画を立てたり、準備をしたりする様子を見て、子どもも「もう夏休み気分」になってしまうことがあります。
期待とプレッシャー
「夏休みはしっかり勉強してね」「○○ができるようになってね」という期待が、かえって今の学習への集中を妨げることもあります。
生活リズムの先取り変化
夏休みに向けて、すでに生活リズムを変化させている家庭もあります。でも、これが学校生活とのギャップを生む場合があります。
友達関係の変化と学習意欲への影響
7月は友達関係にも変化が現れやすい時期です。
夏休みの計画で盛り上がる
「夏休みに○○に行く」「△△をやる予定」など、友達同士で夏休みの話題が増えます。これは楽しい反面、現在の学習への関心を薄れさせることもあります。
グループの変化
夏休み前は友達グループに変化が起こりやすい時期です。この人間関係の変化が、学習に対する意欲にも影響を与えることがあります。
競争心の変化
「夏休みにがんばれば追いつける」という気持ちが、現在の努力を怠る理由になってしまうことがあります。
理解することから始まる解決策
これらの要因を理解すると、お子さんの行動変化に対する見方が変わってきませんか?
「怠けている」のではなく「影響を受けている」
お子さんの変化は、様々な要因の影響を受けた自然な反応です。
「悪い子」ではなく「普通の子」
多くの子どもたちに共通して起こる現象です。
「どうしようもない」ではなく「対策できる」
原因がわかれば、適切な対策を取ることができます。
明日への準備
今日は、7月の習慣の乱れの「なぜ」を理解していただきました。
明日は、具体的な対策をお伝えします。理解したうえで取り組む対策は、きっと効果的なはずです。
今夜は、お子さんの最近の様子を思い返しながら、「この子なりに頑張っているんだな」という気持ちで見守ってあげてください。
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