「良かれと思ってやったのに...」愛情あふれる過干渉の正体とは
今週のテーマは「親の過干渉は子どものためにならない 」です。
「良い親」を目指すほど陥りやすい罠
「子どものためを思って」「愛情があるからこそ」—そんな気持ちで子どもに関わっているのに、なぜか親子関係がぎくしゃくしてしまう。そんな経験はありませんか?
実は、愛情深い親ほど陥りやすいのが「過干渉」という落とし穴です。15年間の教育現場で見てきた経験から言えるのは、過干渉は決して愛情不足から生まれるものではありません。むしろ、子どもを深く愛しているからこそ起こってしまう現象なのです。
過干渉と愛情の境界線が見えなくなる理由
現代の親は、私たちの親世代よりもはるかに多くの情報に囲まれています。「○歳までにこれができないと」「今やらせないと将来が」といった情報に触れるたび、不安が募ります。
その結果、子どもの将来を心配するあまり、つい先回りして手を出してしまう。「転ばぬ先の杖」が「転ばせない杖」になってしまうのです。
よくある過干渉のパターン
学習面での過干渉
・宿題を一緒にやりすぎる(というより親がやってしまう)
・子どもが困る前に答えを教えてしまう
・子どもの能力を信じずに「もっと簡単な問題にしなさい」と口出しする
生活面での過干渉
・朝起こすのが当たり前になっている
・忘れ物を届けるのが習慣化している
・子どもの友達関係に口を出しすぎる
進路・将来への過干渉
・子どもの興味よりも親の希望を優先する
・失敗を恐れて挑戦する機会を奪う
・子どもの意見を聞かずに習い事を決める
過干渉する親の心理パターン
過干渉をしてしまう親には、共通する心理パターンがあります。
完璧主義の罠
「良い親でありたい」という思いが強すぎて、子どもに少しでも困ったことがあると、すぐに助けなければと感じてしまいます。
不安の投影
自分が子ども時代に経験した失敗や辛い思いを、子どもにはさせたくないという思いから、過度に保護的になります。
承認欲求
「しっかりした親だと思われたい」という気持ちから、子どもの成果を自分の評価と重ねて考えてしまいます。
でも、それは本当に「愛情」なのでしょうか?
子どもを思う気持ちは本物です。でも、その表現方法が子どものためになっているかは別問題です。
真の愛情とは、子どもが自分の力で立ち上がれるように支えることです。転ばないように手を差し伸べ続けることではありません。
明日は、過干渉が子どもにどのような影響を与えるのか、具体的な事例とともにお話しします。今日はまず、ご自身の子どもへの関わり方を振り返ってみてください。「これは愛情?それとも過干渉?」という視点で見つめ直すことから始めましょう。
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