パートナー・家族との関係改善!理解を深めるコミュニケーション術

夫に発達障害を理解してもらう3つのステップ

「どうして夫は私の困りごとを理解してくれないの?」そんな悩みを抱えていませんか?発達障害の特性は目に見えないため、一番身近なパートナーであっても理解が難しい場合があります。

でも、適切なアプローチで理解を深めてもらうことは可能です。

ステップ1:タイミングを選んで話す

まずは話し合いの環境を整えましょう。

適切なタイミング:

・お互いにリラックスしている時

・子どもが寝た後の静かな時間

・週末の午前中など、時間に余裕がある時

・喧嘩や衝突の直後は避ける

話し合いの環境:

・テレビを消して、集中できる環境

・スマホは手の届かない場所に

・コーヒーや紅茶などリラックスできる飲み物を用意

ステップ2:自分の困りごとを具体的に説明

「発達障害だから大変」という抽象的な説明ではなく、日常の具体例を使って説明しましょう。

効果的な説明例:

「朝、子どもの準備をしながら朝食を作るとき、どちらかに集中すると片方が手つかずになってしまう。これは怠けているわけじゃなくて、脳の特性で複数のことを同時にするのが苦手なの」

「子どもの泣き声が普通の人の3倍くらいの音量で聞こえてしまう。だから時々つらそうな顔をしているけれど、子どもが嫌いなわけではないの」

ステップ3:具体的なサポートをお願いする

理解してもらった上で、具体的にどんな協力が必要かを伝えましょう。

具体的なお願い例:

「朝の30分間、子どもの相手をしてもらえる?その間に朝食を準備したい」

「感覚過敏がひどい日は、『今日はつらい日』と伝えるから、夕食は外食にしてもらえる?」

「週末の午前中、2時間だけ一人の時間をもらえる?」

「普通にできないの?」と言われた時の対応法

この言葉、本当に傷つきますよね。悪気がなくても、発達障害への理解不足から出てしまう言葉です。でも、この機会を「理解を深めてもらうチャンス」に変えることができます。

即座の対応(感情的にならないために):

まずは深呼吸。感情的になると建設的な話し合いができません。

「今はちょっと説明するのが難しいから、落ち着いてから話そう」

と一旦その場を離れることも大切です。

冷静になってからの説明:

「『普通に』って言葉があったけれど、私にとっての『普通』は、もしかするとあなたの『普通』と違うのかもしれない。例えば...」

具体例を使って説明:

「あなたが日本語を話すのは『普通』だけど、英語を話すのは難しいでしょう?私にとってのマルチタスクは、あなたにとっての英語みたいなもの」

「左利きの人に『普通に右手で書けないの?』と言わないように、私の脳も少し違った特性があるの」

建設的な提案:

「私なりの『普通』のやり方を見つけていきたいから、一緒に考えてもらえる?」


実家・義実家からの批判への対応術

「最近の若い母親は...」「私たちの時代はもっと...」そんな世代間の価値観の違いに加えて、発達障害への理解不足が重なると、実家や義実家との関係が難しくなることがあります。

事前の準備(予防的アプローチ):

パートナーを通じて説明:

義実家の場合は特に、夫から説明してもらうことが効果的です。

「○○(妻の名前)は発達障害の特性があって、一般的な家事や育児の方法とは違うやり方が必要なんです。決して手を抜いているわけではありません」

批判された時の対応:

感情的にならず、事実を伝える:

「おっしゃることはよくわかります。私も同じようにできたらいいのですが、脳の特性上、工夫が必要なんです」

具体例で説明:

「例えば、料理をしながら子どもの相手をするのが難しいので、時間をずらして行っています」

感謝を伝える

「心配してくださってありがとうございます。○○(子どもの名前)のために、私なりに一生懸命やっています」

距離の取り方

理解が得られない場合は、適度な距離を保つことも大切です。

・訪問回数を調整

・滞在時間を短くする

・パートナーにサポートしてもらう


子どもに与える影響への不安との向き合い方

「私の発達障害が子どもに悪い影響を与えているのでは?」この不安、多くのお母さんが抱いています。

まず知っておきたい事実:

発達障害の遺伝率は高くありません。仮に遺伝したとしても、早期発見・早期支援により、子どもの可能性を最大限に引き出すことができます。

発達障害ママだからこそのメリット:

・子どもの小さな変化に気づきやすい

・多様性を理解し、受け入れる姿勢

・困難を乗り越える方法を一緒に考えられる

・ありのままの個性を大切にする価値観

不安を軽減する具体的な方法:

・定期的な発達チェック:

・乳幼児健診をきちんと受ける

・気になることがあれば早めに専門家に相談

・保育園や学校との連携を密にする

記録をつける:

・子どもの成長や気になる行動を記録

・客観的なデータを持つことで不安を軽減

専門家との関係づくり:

・かかりつけの小児科医と良好な関係を築く

・発達相談ができる機関を把握しておく

子どもへの影響よりも大切なこと:

子どもにとって最も大切なのは「愛されている」という実感です。完璧な母親である必要はありません。


カサンドラ症候群を防ぐ家族のコミュニケーションルール

カサンドラ症候群とは、発達障害の家族との関わりで生じる、周囲の心身の不調のことです。これを防ぐためには、家族全体でコミュニケーションルールを作ることが大切です。

基本的なコミュニケーションルール:

1. 定期的な家族会議

・月1回、30分程度

・お互いの困りごとや良かったことを共有

・ルールの見直しも行う

2. 感情的になった時のクールダウンルール

・「タイムアウト」の合図を決める

・10分間別々に過ごす

・冷静になってから話し合いを再開

3. 役割分担の明確化

・得意・不得意を考慮した分担

・「完璧でなくてもOK」の共通理解

・定期的な見直し

パートナーのストレス軽減法:

理解のための情報共有:

・発達障害について一緒に学ぶ

・本やWebサイトを共有

・専門家の話を一緒に聞く

パートナー自身のケア:

・友人との時間を確保

・趣味の時間を持つ

・必要に応じてカウンセリングを受ける

子どもへの配慮:

年齢に応じた説明:

「ママは少し手助けが必要な時がある」

「家族みんなで助け合っている」

「違いがあるのは自然なこと」

子どもの感情のケア:

・子どもの困りごとも聞く

・家族の一員として大切にされていることを伝える

・必要に応じて専門家に相談


専門機関への相談タイミングと準備のポイント

一人で抱え込まず、専門機関の力を借りることは決して恥ずかしいことではありません。

相談を検討すべきタイミング:

・日常生活に大きな支障が出ている

・家族関係に深刻な影響が出ている

・子育てに不安が強すぎる

・夫婦関係が悪化している

・子どもの発達で気になることがある

相談先の種類:

発達障害者支援センター:

・発達障害に特化した相談

・生活全般のアドバイス

・家族向けの支援も

精神保健福祉センター:

・メンタルヘルス全般

・家族のカウンセリングも可能

子育て支援センター:

・育児相談

・同じ悩みを持つ親との交流

相談前の準備:

困りごとの整理:

・いつ、どんな場面で困るのか

・どんな対処をしてきたか

・どんな支援が必要か

記録の準備:

・日常の記録(できれば1-2週間分)

・子どもの様子の記録

・薬やサプリメントの情報

質問の準備:

・聞きたいことをメモにまとめる

・優先順位をつけておく


「助けて」と言える関係作りの第一歩

最後に、最も大切なことをお伝えします。「助けて」と言えることは、弱さではなく強さです。

「助けて」を言いやすくする工夫:

小さなお願いから始める:

・「10分だけ子どもを見ていてもらえる?」

・「買い物に付き合ってもらえる?」

感謝を伝える:

「○○してくれてありがとう」

「とても助かった」

お互い様の関係を作る:

・相手の困りごとも積極的に手助け

・ギブアンドテイクの関係

支援ネットワークの作り方:

・複数の相談先を持つ:

・専門機関、友人、家族など

・一箇所に依存しない

同じ境遇の人とのつながり:

・発達障害の親の会

・オンラインコミュニティ

・支援グループ

明日は最終回。子どもとの絆を深める方法と、長期的な家族の幸せについてお話しします。

今日学んだコミュニケーション術を、まずは一つから実践してみてくださいね。あなたは一人ではありません。理解してくれる人は必ずいます。

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