成績が上がる子の勉強法を大公開!【基本編】~ノート・暗記・問題集の使い方~

「ただ書くだけ」では覚えられない!効果的なノート活用術

「うちの子、ノートはきれいにまとめてるんですけど、成績が上がらなくて...」

これ、本当によくある悩みなんです。実は、きれいなノートを作ることと、成績が上がることは、別問題なんです。

長年塾で生徒たちを見てきて分かったことがあります。

成績が上がらない子のノート:

・色ペンをたくさん使って、カラフルで見やすい

・教科書や黒板の内容をそのまま丁寧に写している

・まとめることに時間をかけている

・でも、一度作ったら見返さない

成績が上がる子のノート:

・シンプルで、必要な情報だけ書いてある

・自分の言葉で説明を書いている

・間違えた問題や疑問点が目立つように書いてある

・何度も見返して、書き込みが増えている

違いがわかりますか?

大切なのは「きれいなノート」ではなく、「使えるノート」なんです。


効果的なノートの作り方:

1. 授業中のノート

先生の話で「ここ大事!」と思ったことを書く

「なぜそうなるのか」理由や背景を書く

疑問に思ったことを「?」マークで残しておく

2. 復習ノート(左右分割法)

左ページ:問題や要点

右ページ:自分の解答や説明

この方法なら、左を見て右を隠し、自分で説明できるか確認できます。

3. 間違い直しノート

これが最も重要!

・間違えた問題を貼る or 書く

・なぜ間違えたかを分析する

・正しい解き方を書く

・もう一度解いてみる

実際の例:

中学3年生のHさんは、このノート術で数学が30点→65点にアップしました。

Hさんの言葉:「前は、きれいにまとめることが目的になってた。でも、間違い直しノートを作るようになってから、同じ間違いをしなくなった。テスト前に見返すと『ああ、ここ間違えやすいんだった』って思い出せる」


暗記科目の得点を2週間で20点上げる「3回転学習法」

理科や社会、英単語など、暗記が必要な科目。これらの得点を短期間で上げる方法があります。

その名も「3回転学習法」。

これは、同じ内容を3回繰り返すことで、確実に記憶に定着させる方法です。

3回転学習法のやり方:

【1回転目:全体を把握する】

・教科書やワークを一通り読む

・全て覚えようとしなくてOK

・「こういう内容があるんだな」と流れをつかむ

・赤シートで隠せる部分に線を引く

【2回転目:重要ポイントを覚える】

・1回転目で線を引いた部分を重点的に

・赤シートで隠して答えられるか確認

・答えられなかった部分にチェック✓をつける

・答えられた部分も含めて全部やる

【3回転目:苦手部分を完璧に】

・2回転目でチェック✓がついた部分を中心に

・何度も繰り返して完全に覚える

・最後に全体をもう一度確認

・ポイントは「完璧を目指さない」こと

1回転目で全部覚えようとすると、途中で挫折します。「3回やれば覚えられる」と思えば、気が楽になりますよね。


実際のスケジュール例(テスト2週間前から):

・1週間前まで:1回転目を終わらせる

・4日前まで:2回転目を終わらせる

・前日まで:3回転目を終わらせる

・前日・当日:最終確認

中学2年生のIくんは、この方法で社会が20点アップしました。

Iくんの感想:「前は1回しかやらなくて、テスト中に『あれ、これ見たことあるけど思い出せない』ってなってた。3回やると、テスト中にスラスラ思い出せた!」


問題集は「解く」より「○×の管理」が9割

多くの生徒が勘違いしていることがあります。

それは「問題集は全部解けば良い」と思っていること。

違います。大切なのは「できない問題をできるようにする」ことです。

問題集の正しい使い方:

ステップ1:最初に全問題を解く

答え合わせをして、○×をつける

ここで重要:答えを赤ペンで書き込まない!

ステップ2:印をつける

◎:完璧にできた

○:できたけど少し不安

△:ヒントがあればできた

×:全くできなかった

ステップ3:優先順位をつけて復習

まず△の問題を重点的に

次に×の問題

○の問題は時間があれば

◎の問題はテスト直前の確認だけでOK

ステップ4:×の問題が○になるまで繰り返す

日を空けてもう一度解く

できたら△に、さらにできたら○に昇格

よくある間違い:

❌「最初から順番に、丁寧に全問解く」

→時間がかかりすぎて、最後まで終わらない

❌「1回解いただけで満足」

→できない問題はずっとできないまま

❌「答えを見ながら写して覚える」

→実際には覚えていない

⭕「まず全体を把握して、できない問題に集中」

→効率的に弱点を克服できる

中学1年生のJさんは、この方法で英語のワークを使い、40点→72点にアップしました。

Jさん:「前は全部解こうとして、途中で諦めてた。でも×の問題だけやればいいって分かったら、『これならできる』って思えた。×が○になっていくのが楽しかった!」


塾で教えている「間違い直しノート」の作り方

成績が上がる生徒に共通しているのが、「間違い直しノート」を持っていることです。

これは、私が塾で必ず作らせているノートで、驚くほど効果があります。

間違い直しノートの作り方:

【ノートの構成】

見開き2ページを1セットとして使います。

左ページ:

- 日付

- 問題(コピーして貼る or 書く)

- 自分の答え

右ページ:

- なぜ間違えたか(理由)

- 正しい答えと解説

- もう一度解いた時の答え

【間違えた理由の分類】

これが最も重要です!

A:単純なケアレスミス(計算ミス、読み間違いなど)

B:知識不足(覚えていなかった、知らなかった)

C:理解不足(解き方が分からなかった)

D:時間不足(時間があれば解けた)

理由によって、対策が変わります。

Aのケアレスミス→見直しの習慣をつける

Bの知識不足→その分野を集中的に暗記

Cの理解不足→先生に質問して理解する

Dの時間不足→解くスピードを上げる練習


実際の使用例:

中学3年生のKくんの例:

【10月5日】

問題:連立方程式 x+y=5, 2x-y=7

自分の答え:x=4, y=2(×)

なぜ間違えた:B(計算ミス)

2x-y=7に代入する時、符号を間違えた

正しい答え:x=4, y=1

解説:[詳しい解き方を書く]

もう一度:10月8日に解いて正解!

Kくんは、このノートをテスト前に見返すことで、同じ間違いをしなくなり、数学が23点アップしました。


勉強時間より「質」が大事~集中力を高める環境づくり

「毎日3時間勉強してるのに、成績が上がらない...」

こういう悩みを持つ保護者の方、実は多いんです。

でも、大切なのは勉強「時間」ではなく、勉強の「質」なんです。

集中できない環境での3時間<集中できる環境での1時間

これが真実です。

集中力を高める環境づくり:

1. 机の上を片付ける

・勉強に必要なものだけ置く

・スマホは別の部屋に

・マンガ、ゲームは視界に入らないように

2. 適切な照明

・明るすぎず、暗すぎず

・手元がしっかり見える明るさ

3. 適度な室温

・暑すぎず、寒すぎず

・22〜25度が理想

4. 雑音対策

・完全な静寂よりも、適度な雑音(カフェの音など)の方が集中できる人もいる

・集中できる音楽(歌詞のないもの)も効果的

5. 時間を区切る

・「25分集中→5分休憩」のポモドーロテクニック

・タイマーを使って、メリハリをつける

6. 姿勢を正す

・背筋を伸ばす

・足を床につける

・適切な高さの机と椅子

保護者ができるサポート:

・勉強中は話しかけない

・テレビの音量を下げる

・兄弟姉妹に協力を求める

・「勉強してるね」と声をかけるより、そっと見守る

・飲み物や軽食を用意してあげる

中学2年生のLさんのお母さんは、こんな工夫をしました:

「リビングで勉強するLのために、テレビの音量を小さくして、私も本を読むようにしました。一緒に頑張ってる感じが良いみたいです」

環境を整えるだけで、集中力は驚くほど上がります。

明日は、科目別の具体的な攻略法をお伝えします。数学、英語、国語、理科、社会、それぞれの科目でどう勉強すれば点数が上がるのか、実践的なテクニックをご紹介しますので、お楽しみに!

今日は、お子さんと一緒に「間違い直しノート」を作ってみてください。そして、勉強環境を見直してみましょう。小さな変化が、大きな結果につながります。


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